カレッジダイアリー

先日の第一学科一年基礎演習の授業はみなとみらい周辺でのシノゴの撮影実習。 当日は天気に恵まれ気持ちのよい秋日のもと一年生ははじめての野外での大型カメラの実習に興奮しておりました。 通称シノゴカメラは写真にあるような蛇腹式の大型カメラで、フィルムの大きさが4x5インチ(約10x12.5cm)であることから「シノゴ」と言われています。 大きくて重くてその上1枚づつしか撮れないので、扱いが大変なカメラですが、フィルムが大きいことで、精密な描写が可能になること、「あおり」と呼ばれる様々な特殊な動きで、色々な撮影に対応できること、などの特徴があって、建築写真などにいまでも使われるカメラです。近年ではカメラの後ろに、フィルムの変わりに撮像素子が入った「デジタルバック」を装着することでデジタル撮影にも対応します。   始めに岩岸先生から「あおり」などについてのレクチャーがありました。   横浜スタジアムを撮影中   シノゴカメラは画像が反転して見えます。 これをルーペで覗いて正確にピントを合わせていきます。   カメラ後部の青い文字が書いてあるのが「カットフォルダー」というもの、 撮影前にあらかじめ真っ暗な部屋で「カットフォルダー」にフィルムを入れておきます。   自分のカメラでも撮影しました。これは蛇腹式の中判カメラ。         基礎演習は撮影の『基礎』を習う授業。 このような取り扱いの難しいカメラで実習することで、カメラの原理を学ぶとともに、撮影の実践についても学んでいきます。 基礎演習では後期にあと何度か大型カメラでの野外実習を行う予定です。...

進藤環トークショーが本校のspace56にて行われました。東京国立近代美術館 副館長の松本透さん、東京都写真美術館 学芸員の藤村里美さん、そして2006年本校卒業で作家の進藤環さんによるトークショー。進藤さんの制作過程や作品に対する想い、コラージュの歴史や美術一般まで話は及びました。 おかげさまでほぼ満員となりました。 東京国立近代美術館 副館長の松本透さん 東京都写真美術館 学芸員の藤村里美さん 2006年本校卒業で作家の進藤環さん スライドを交えながら上記3名でのトークショー 過去の作品や制作中の様子などをスライドで鑑賞 進藤さんの動画作品。制作が進むに連れてイメージが次々に変わっていく不思議な動画作品。 制作過程や作品の着想について語る進藤さん。 本校の学生も真剣に聞いています。 松本さん、藤村さんの質問に答える進藤さん。 最後に観客からの質問に答えて頂きました。   御陰様で良いトークショーを開催する事ができました。松本さん、藤村さん、進藤さんありがとうございました。また、gallery ART UNLIMITEDをはじめ、関係各位の皆様に深く感謝いたします。...

引き続き、東川町国際写真フェスティバルの模様をお伝えします。 前日にに引き続き、シンポジウムやフォトコンテスト、展覧会など多くの催しがありました。本校関係者も多数参加しています。   東川町文化ギャラリーで行われた「東川賞受賞作家フォーラム」には伊奈英次校長がパネリストとして登壇、特別賞受賞の酒井広司さんを囲んでのトークです。「東川賞受賞作家フォーラム」は東川受賞作家を囲み作品の前でその作品について語るフォーラムです。   伊奈校長の発言に、写真家野町和嘉氏も考え込んでいる様子。伊奈校長はは第4回新人作家賞受賞者でもあります。   こちらは、海外作家賞ヨルマ・プラーネン氏のフォーラムの模様       同じく、東川町文化ギャラリーで開かれた「写真インディペンデンス展」には本校卒業生の神谷紀子さんが出展。写真家 佐藤時啓さんの質問に答える神谷さん。 「写真インディペンデンス展」は東川町文化ギャラリーに作品を展示し、フェスティバル参加の写真家、評論家、キュレーターから講評を受けられるのも、優秀作品は『日本カメラ』誌上で取り上げられます。 神谷さんの展示、自作サイコロで撮影地を決めてその風景を撮影するというコンセプト、   本校講師で写真評論家の上野修先生もレビュアーとして参加しています。   東川町文化ギャラリーで開催の「ストリートフォトギャラリー」 きれいな前庭にそれぞれの作品を展示しています。 「ストリートフォトギャラリー」の審査をする伊奈校長 卒業生の奥野康彦さんと再会(中央は本校鵜沢理事) 奥野さんは伊奈校長とは同期で現在タイ在住、今回は「写真甲子園」に招待されたタイの高校生を引率してきたとのこと。 こういった偶然の再会があるのも東川ならでは。     「街撮り撮影会作品展」の講師は、本校講師の大西みつぐ先生。 大西先生熱弁中!     この日の催しの終了間際に、ポートフォリオレビューの参加者から伊奈校長に「個人的に作品を見てほしい」との申し出が、 突然の申し出も快諾! こういう色々な垣根をこえての交流こそが東川のよいところです、   来年度ももっと多くの本校関係者が参加することができるように、頑張っていきます。    ...

今年で30回を迎える東川町国際写真フェスティバル     ここで選出される写真の町東川賞は国内外で大変権威ある賞で、第一回国内作歌賞の須田一政(第4期生 元講師)さんを始め多くの本校関係者が歴代受賞者に名を連ねています。東川賞の授賞式、受賞作家の展覧会の他、高校生を対象にした「写真甲子園」やポートフォリオレビュー、写真家によるワークショップや講演会など、沢山のイベントがあり、まさに写真のお祭りです。北海道の真ん中、東川町の大自然の中で行われる写真の祭典に今年も本校関係者が多数参加しました。今回はその模様をお伝えします。     東川町農村環境改善センター・大ホールで行われた東川賞授賞式での東川町長のスピーチ       東川町文化ギャラリーでの東川賞受賞作家作品展のテープカット。       8/9 東川町文化ギャラリーで行われた「ニコンユーナ21 ポートフォリオレビュー」に第一学科2年生の片桐正義君が参加。作品は終電の車内で撮影したサラリーマンのポートレイト。 レビュアーは北島敬三さん。「見知らぬ人に承諾を得ての撮影は大変だ、なかなか力作だ」と評価をいただきました。   同日、道の駅・ひがしかわ道草館2階で行われた「パリデビューチャレンジ2014」には卒業生の甲斐啓二郎さんが参加。 「パリデビューチャレンジ2014」のグランプリ受賞者は、パリで開催される「フォトフィーバー」への出展が約束されます。甲斐さんは先頃出版した「Shrove Tuesday」と最新作「手負いの熊」を持って参加、果たして結果は、、、     赤レンガ倉庫で行われた「赤レンガ・公開ポートフォリオオーディション」審査員の本校講師・飯沢耕太郎先生。このオーディションは、審査員や一般参加者の前で合評式公開オーディションを行います。グランプリ受賞者(1名)は副賞として Art Gallery M84(東京・銀座)で写真展を開催し、図録が制作されます。準グランプリ受賞者(2名)はAMS写真館ギャラリー(京都・中京区)で写真展を開催。 本校の「キャリアサポート」の講師をお願いしているフォトギャラリーインターナショナルの高橋朗さんも審査員を勤めています。 歴代グランプリ受賞者の作品を見ながら写真談義をする、左から飯沢先生、伊奈英次校長、そして元エプサイト館長で現本校理事の鵜沢淑人氏。     モンベル大雪ひがしかわ店2階では、「Sony×フォトコン「ソニーα7で東川町を撮る」」と「エプソンプリントクリニック&カラリオプリンター体験コーナー」が同時開催。SONYの4Kモニタを使って写真を講評、さすが4K、クリアな画質に参加者も驚きです。 そして、撮影した写真はエプソンの最新プリンタでプリントアウト。説明しているのは、卒業生でエプソン勤務の稲原里香さん   同日には「どんとこい祭り」も開催され多くの人で賑わいます。       会場を離れると美しい風景が    山並みに夕日が沈みます。 翌日の模様は次回お伝えします、お楽しみに。              ...

毎年夏休み期間中、本校へ進学を希望している方を対象に「夏の写真講座」を開講しています。 今年はデジタルコースと暗室コースの2つを開講することに。 今回はデジタルコースの一日をご紹介します。 午前中は撮影に出かけます。今回のロケ地は横浜市鶴見区国道駅付近です。 国道駅付近はノスタルジックな雰囲気漂う、撮影スポット。 点呼を終え、撮影についてのアドバイスや注意事項を確認。 あとは班に別れて自由に撮影してもらいます。   午後のプリントに向け、たくさん撮影しましょう。 各班ごとに本校の学生が付いているので、分からない事があったら気軽に聞く事ができます。 撮影した画像を見ながら、もっと良く撮るにはどうすれば良いのか一緒に考えています。   お昼を食べた後は学校のパソコン室でプリントをします。 パソコンのソフトやモニター、プリント方法について軽くレクチャーした後、撮影した写真をとりあえずプリントしてみます。   画面で見たときと紙にプリントされた時では写真の印象も違います。 この一枚目のプリントをみながら、レタッチ(色や明るさを操作すること)をしていきます。 撮影したときの印象や気持ちが見る人に伝わるように、プリントを仕上げていきます。 写真にとって撮影と同じくらい大切な作業です。 本校の学生がアドバイスしています。 どんな仕上がりになったか見比べてみます。 じぶんでレタッチする事によってずいぶんと写真の印象が変わってきます。   最後は図書室で講評会です。 構図や露出など撮影時の事、色や明るさなどプリント時の事を複合的に講評していきます。     本校では年に数回このような講座を開講しています。当HPで随時お知らせしますので、興味のある方は是非参加してみて下さい。  ...

7月後半になりすっかり夏らしくなってきました。 本校は夏休み期間に入っています。 夏休みを利用して、本日、学生が自主的に集まってフィルム現像、プリントの勉強会を行っています。 今回はその模様をお伝えします。   講師には髙橋先生が来てくれました。     まずはリールに巻くコツを伝授   これを、全暗黒(真っ暗)な状態で手探りで行います。     現像は化学反応です。温度と時間の調節がとても重要、高橋先生は指で確認?   でも本当は温度計で正確に計ります。   準備完了!いよいよ現像作業ですが、、、、全暗黒なので当然現像中の写真は撮れません!!   作業終了後には今日、教わったことはしっかりメモを取って、   本校では、「画像を作る」基礎として銀塩のモノクロを学ぶ「暗室実習」があります。 完全デジタル世代の学生諸君も、そこで銀塩写真のクオリティを知り、毎年何人かは「銀塩」のモノクロ写真で作品を作るようになります。 今日は、そんな銀塩モノクロの魅力に取り憑かれた学生諸君が、高橋先生から「秘伝」を伝授された模様です。   本校では、夏休み期間も時々こうやって学生が自主的に先生に声をかけて様々な勉強会を開いています。  ...

今回は基礎演習の模様をお伝えします。新入生にとって三回目の授業です。 先日、基礎演習では被写界深度について学ぶために同級生を前後に並べて、絞りの違いによってピントが合って見える範囲がどのように変わるのかという撮影を実際にやってみました。 以下、学生が撮影していた写真です。 シャッタースピード 1/4000   絞り F2 1/2 絞り開放です。後ろはぼけています。 シャッタースピード 1/125   絞り F11 1/2 F11 1/2 まで絞り込むと後ろまでピントがあっています。 「被写界深度とは?」 ちょっと難しい用語ですが、ざっくり説明しますと被写界深度とは、ピントを合わせた部分の前後のピントが合っているように見える範囲のことです。 一般的に被写界深度には以下の性質があります。 ①絞りの数字が大きくなればなるほど被写界深度は深くなります。 ②広角レンズの方が望遠レンズより被写界深度が深くなります。 ③被写体までの距離が遠いほど被写界深度は深くなります。 厳密に言うと、ピントは一点にしか合わず、それ以外のところはぼけているのですが、ピントを合わせた位置の前後、ある範囲内ではぼけの量が小さく、事実上ピントが合っているとすることができます。 その事実上ピントが合っているとすることができるぼけの大きさのことを許容錯乱円といいます。 ぼけが許容錯乱円より小さくなる様な像面側の範囲のことを焦点深度と呼び、焦点深度内の像を作る被写体側の範囲を被写界深度と呼びます。 被写界深度について正しく理解することは写真を学ぶ人間にとっては必須条件です。 このように、基礎演習では一連の写真制作プロセスの中にどのような技術事項があるかを確認し、それを意図を持ってコントロールする技術を学びます。...

卒業年度、授業はより実践へと向かっていく。 今回は第二学科2年生の授業の様子をご紹介いたします。第二学科2年生の授業は講義、表現ゼミ、演習ゼミと大きく3つに分けられています。講義は知識と教養を、表現ゼミは思考と表現方法を、演習ゼミは技術を、という具合に写真をやっていく上で不可欠な知識や能力、技術をそれぞれ身につけるための授業が行われます。今回ご紹介するのは演習ゼミの中の一つ、吉岡英太郎先生が担当するスタジオのゼミです。 吉岡先生は恵比寿でアヴェニューAというフォトスタジオを運営されており、フォトグラファーとして第一線で活躍されている先生です。吉岡先生についてはこちらのページをご参照ください→http://www.tcp.ac.jp/?page_id=3811 普段は学校のスタジオで授業を行うのですが、この日は吉岡先生の仕事場で授業です。日頃から実際の仕事で使われているスタジオは色々な工夫がされています。そしてその一つ一つには意味があり、吉岡先生は学生にそれを肌で感じさせるためにこうしてご自身のスタジオで授業をされる事が年に数回あります。 まず、被写体をどのように置くか、水平、垂直をとり、カメラに対して被写体の正面を向かせるという事が如何に難しい事かという話から授業はスタート。 そのことを踏まえ、スタジオに設置してあるレーザー水準器、鏡などを用いて、被写体となる商品の置き方を勉強していきます。 レンズの中心に被写体を配置出来るように吉岡先生は自作でレンズにレーザーを取り付けています。 台の上に置かれているのはカラーチャート。色を正確に表現するために欠かせないものです。 学生達はしっかりとメモをとっていました。 学生の持って来たスカーフを撮影してみます。まずはしっかりと被写体を見る事から。 カメラとパソコン、その他2台のモニターがライブビューモードで連動しており、リアルタイムで撮影データの確認が出来るようになっています。 休憩時間には吉岡先生が実際に撮影した広告写真を見ながら、当時の撮影状況などのお話を伺いました。 授業後半は切り抜き用の商品撮影実習を行いました。撮影後、パソコン上で商品だけを切り抜くために透明のアクリルの上にものを載せます。カメラや三脚にも色々な装置がくっついています。これら一つ一つはより正確に被写体を撮影するために吉岡先生がほぼ自作されたものです。 周りを囲っているのは、光を拡散させて柔らかい光源にするためです。 実際に機材に触れ、あとは実践あるのみ! 吉岡先生のスタジオには、撮影を円滑に進めるための自作設備や、実践的な工夫がなされている箇所がたくさんありました。 仕事の現場ではクライアントに様々な要求をされたり、想定外の事態がしばしば起こります。これらを一つ一つ解決していった結果がこういった設備や工夫に現れています。 撮影の技術だけではなく、問題に直面したときに自分で解決していく力が大切なのだと学生達は感じたのではないでしょうか。...

写真家としてスタートするための助走期間 今回は「研究科」の授業をお伝えします。 本校の研究科は、本科を卒業した学生や他校で写真の専門教育を受けた方を対象としています。 授業内容は写真検討を中心に進められ、最終的に作品を発表する事を目的としています。作品の内容についてはもちろん、プリントのクオリティや展示プランについても講師の指導を受けます。 限られた時間の中で作品制作に没頭し、積極的に社会へアプローチしていく。外部への発表の場を持つことによって、自分の作品の位置を見極めるとともに、発表活動を自分の創作の一環として見据え、作家としての力量を世に問う姿勢を身につけていきます。 この日の授業は、研究科在学中の錦さんの個展会場で行われました。 個展は、作家として自立するのに大切なステップです。 今回は、写真の内容とともに展示方法や空間構成など、作品のプレゼンテーションについて多角的に講評しました。 錦さんは大学卒業後、社会人経験を経て本校の写真芸術第二学科へ入学。卒業後はフォトグラファーとして仕事をする一方、作品制作を続けたいという思いから研究科に入学しました。今回の個展は写真芸術第二学科に在籍していた頃から撮り続けている地元、新潟の海をテーマとしたもの。 講師、学生の前で自身の作品についてプレゼンする錦さん。 錦さんのプレゼン、講評後は他の学生の作品検討。 普段の授業は校内で行われますが、ギャラリーでの授業は他の学生の刺激になって良いですね。お互いが切磋琢磨し合える環境は、作品作りを続けていく原動力の一つになっているのではないでしょうか。 研究科に関してはこちらのページもご覧下さい。→http://www.tcp.ac.jp/?page_id=547...

写真家としてスタートするための助走期間   今回は「研究科」の授業をお伝えします。 本校の研究科は、本科を卒業した学生や他校で写真の専門教育を受けた方を対象としています。 授業内容は写真検討を中心に進められ、最終的に作品を発表する事を目的としています。作品の内容についてはもちろん、プリントのクオリティや展示プランについても講師の指導を受けます。 限られた時間の中で作品制作に没頭し、積極的に社会へアプローチしていく。外部への発表の場を持つことによって、自分の作品の位置を見極めるとともに、発表活動を自分の創作の一環として見据え、作家としての力量を世に問う姿勢を身につけていきます。 この日の授業は、研究科在学中の錦さんの個展会場で行われました。 個展は、作家として自立するのに大切なステップです。 今回は、写真の内容とともに展示方法や空間構成など、作品のプレゼンテーションについて多角的に講評しました。   錦さんは大学卒業後、社会人経験を経て本校の写真芸術第二学科へ入学。卒業後はフォトグラファーとして仕事をする一方、作品制作を続けたいという思いから研究科に入学しました。今回の個展は写真芸術第二学科に在籍していた頃から撮り続けている地元、新潟の海をテーマとしたもの。   講師、学生の前で自身の作品についてプレゼンする錦さん。   錦さんのプレゼン、講評後は他の学生の作品検討。     普段の授業は校内で行われますが、ギャラリーでの授業は他の学生の刺激になって良いですね。お互いが切磋琢磨し合える環境は、作品作りを続けていく原動力の一つになっているのではないでしょうか。 研究科に関してはこちらのページもご覧下さい。→http://www.tcp.ac.jp/?page_id=547...