東京綜合写真専門学校

写真芸術第1学科

写真芸術第1学科 1年目

経験の有無にかかわらず、みんなが同じスタートライン

写真経験の有無にかかわらず、
撮影準備・撮影・デジタル処理や暗室の技術といった基礎技術をしっかり身につけ、
写真の周辺にある様々な知識を蓄える授業を履修します。

1年目の授業では、撮影以前の準備として、写真と写真を取りまく表現メディアの情報を学ぶための講義科目が多く用意されています。
実技では必修科目の「写真表現基礎」の授業の中で、実際に写真を撮りながら、「撮影すること」、「カメラを使って表現すること」を学びます。また、写真集を見たり、写真展に出掛けて行く機会も多くありますが、そのなかで、写真から受けた印象を文章化する練習もします。こうした積み重ねによって、写真へのより深い理解が得られるでしょう。
写真技術の習得は、カメラという機械になるべく多くの時間触れることから始まります。「デジタル写真」「フィルム写真」「スタジオライティング」などの授業では、写真の仕組みとパソコンの基礎を身体で覚えていきます。頭での理解だけでなく、カメラが目や手の一部となるくらい身体的に馴染んでくることによって、より自在にカメラのメカニズムを操ることができるようになります。
そして暗室、やデジタル・プリント制作の工程も、実際に手を動かすことで技術を学んでいきます。こうした作業を繰り返すことで、自分にとって必要なテクニックを身に付けていきます。
夏休みが終わり、一通りの写真の工程を学び終える頃には、講義科目の内容は自分の作業とのつながりのなかでより興味深いものになってくるはずです。「写真表現基礎」など表現を学ぶ授業では、与えられた課題を超えて、自分独自の写真への興味を得て、次のステージが見えてくるでしょう。
何が好きか、何をやってみたいのか、そこへ行くためにはどういう技術がふさわしく、どうすればその技術を自分のものにできるのか。好奇心を増幅して、より欲張りになるための一年間です。
また、1年目から卒業後の進路についての「キャリアガイダンス」を行い、写真家・フォトグラファーとしての将来について、自らのキャリア形成について考え始めます。

講義科目

写真史通史、写真工学など

実習科目

写真表現基礎、フィルム写真、モノクロ暗室、大判カメラ、デジタル写真、スタジオライティング、ビジュアルデザインなど

Q&A

入学時に必要な機材を教えてください。
マニュアル操作の可能なデジタル一眼レフカメラ(フルサイズを推奨しています)とが必要です。単焦点の標準レンズを推薦しますが、標準域をカバーするズームレンズでも代用可能です。ノートパソコンも必要です(映像の基本でソフトであるadobe CCがインストールされていることが必須)、本校ではマックブックプロを推奨しています。他には、撮影時に使う露出計や、撮影データの保存に使うポータブルストレージなどが必要となります。
「デジタル写真」の具体的な内容を教えてください。
デジタル写真の「基礎」を学ぶ授業、一眼レフカメラの操作、露出の決め方、などカメラの基本をもう一度一から学びます。またパソコン操作(マック)の基本と画像修正ソフト(フォトショップ)の基礎を学びます。撮影とデジタル処理の基礎技術を学び撮影からプリントまでの一通りの流れを習得する授業です。

写真芸術第1学科 2年目

自分の力を客観的に判断し、つぎに進んでいきます

応用的な実習授業が増えるとともに、
ゼミナール形式の始まり、選択の幅が広がります。
写真家としての自分の方向性を、
この実習授業で体験し、卒業年次に備えます。

2年目になると、自分の目標とする写真の方向に適した授業を選んでいきます。
「写真表現演習」は、ゼミナール形式の授業、自分の個性・進路に合わせ「ゼミ」を選択し、講師との対話を通して、写真についての考え方を訓練していきます。学生の数だけ、進んでいく写真の道があります。みんなが同じ道を歩いていくわけではありません。それぞれが自分の道を選び、確実に前に進んでいきます。
「写真表現演習」の場は、そうした仲間たちがお互いの位置を確認し、それぞれに必要な知識や技術の情報を交換し、確認するための場です。講師は、それぞれの学生にとって有効な指示を与え、見守っていきます。一年間の自分たちの拠り所となる授業です。
実習系の授業では、「カラープリントワーク」、「スタジオワーク」といったカテゴライズされた専門技術の授業を、必要に応じて選択していきます。「映像表現演習」では、デジタル一眼レフに付随する動画撮影機能により、最近は写真家にも求められるようになった動画技術について学びます。「フォトレタッチ」「画像処理ワークフロー」では、Photoshop を使って画像修正(レタッチ)や画像合成について習得します。講義科目も、より専門性の高い講座となります。
また、2年目では、写真展の企画開催や印刷物の制作という授業が始まります。学校の外を意識した作品づくり、普段は触れ合うことのない人たちに自分の写真を見せるということはプレゼンテーションのよい訓練になります。ゼミの仲間たちの作品と一緒に並べて見ることで、普段の授業のなかでは見えなかったことを発見することもあるでしょう。校外のさまざまな人たちの意見を聞くことによって得られた体験やアイデアを、次の作品制作に組み入れていきます。

講義科目

現代音楽論、写真の論点、写真作家研究、オンラインフォトなど

実習科目

写真表現演習、スタジオワーク、映像表現演習、フォトレタッチ、画像処理ワークフロー、カラープリントワーク、合評演習など

Q&A

2年目に進級すると新しく機材購入が必要になりますか?
選択する授業によっては、より専門的な機材を揃えることになりますが、あくまでも学生個々の必要に応じてとなります。将来的に必要となる機材は、学生の時に揃え、慣れておく方が効率的です。
カラープリントやデジタルフォトを学ぶ授業はありますか?
銀塩のカラープリントの実習は、「カラープリントワーク」のとして設定されます。デジタルフォトについても、一年次の基礎を踏まえより高度な技術を学ぶ「フォトレタッチ」「画像処理ワークフロー」などがあります。

写真芸術第1学科 3年目

卒業に向かい、自分の写真を完成させる一年間

ゼミによる少人数指導の授業と、
卒業制作が主体です。
写真家としての自分の方向性を意識し、
プロデビューするための準備を完了します。

卒業までの最後の一年間、ゼミナールでの作品制作が中心となります。
作家を目指す人、フォトグラファーとして商業写真を目指す人、写真の周辺領域でクリエイターとしての道を求める人。多くの先輩が、写真の世界であるいは写真から見出したクリエイティブな現場で、活躍しています。それぞれが写真を学ぶことで発見した世界を進んでいるといえるでしょう。
実習系の授業では、もう一度初心にかえり、撮影・画像処理・プリントの技術を見つめ直していきます。自分だけのトーンを見つけ、制作し、展示し、保存することまでの一連の流れを積み重ねていきます。
スタジオでの人物撮影も、学生それぞれの目標に向かって、講師の指導を受けます。すでに、技術の習得ではなく、イメージを写真に置き換えていく作業です。
綜合写真演習は3年次を特徴付けるゼミ、少人数制のメリットを活かし、学生の希望にあわせそれぞれの分野のオーソリティをゲスト講師に招き、直接指導を受けるゼミです。ドローン撮影・スポーツ写真・建築写真・古典技法・印刷の為の高度なレタッチなど実習や、他にも写真家として活躍方々を招いてレクチャーや写真講評会などが行われます。
現代写真ゼミは、言葉にすることで自分の考えを検証するという貴重なチャンスです。写真と並行して言葉というコミュニケーションの手段を持つことは、表現の世界では大きな武器になるはずです。
第三者へ自分の写真をプレゼンテーションする方法として、写真展、写真集、電子書籍の制作等のスキルをブラッシュアップさせていくのも、最後の年の課題です。
また、最終学年として、卒業後の進路指導を行う「キャリアサポート」がカリキュラムに組まれ、そこで就職に必要なスキル、コンペ・就職活動に必修アイテムである「ポートフォリ」制作など、写真界へのデビューの為のカリキュラムが用意されています。

講義科目

写真批評概論、画像シュミレーション、キャリアサポートなど

実習科目

写真表現演習、綜合写真演習・モノクロプファインプリント制作演習、スタジオワーク、卒業制作指導

Q&A

3年目の授業は?
3年目は自由度の高い選択のなかで自分のスキルをブラッシュアップしてゆく時間です、2年目までに履修できなかった実習や演習、講義を受講(一部制限もありますが、写真芸術第1学科は夜間の授業も無料で受講可能です)することも、あえて授業選択を減らしフレキシブルに自分の作品制作の時間を作り出すことも可能となります。

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